ベビーマッサージの効果：ママの心と体にどんな影響があるの？

ベビーマッサージがママにどんな良い影響を与えるのかについてお話しします。特に育児のストレスや不安の軽減について、多くの研究が示しているそうです。

ベビーマッサージとは？

ベビーマッサージとは、赤ちゃんの体を優しくマッサージすることを指します。このシンプルな行為が、ママと赤ちゃんの心と体に多くの効果をもたらすのです。

ベビーマッサージの効果を評価するために、以下のような主観的指標が用いられます：

POMS（Profile of Mood States）：一時的な気分・感情を測定する質問紙法テスト。
STAI（State-Trait Anxiety Inventory）：状態不安と特性不安の両方から測定する質問紙法。
エジンバラ産後うつ病自己問診票（Edinburgh Postnatal Depression Scale）：産後うつ病のスクリーニングを目的として作られた10項目の質問票（世界各国で使用）。

これらの質問紙を使って、ママたちの気持ちの変化を調査した研究が12件あります。

ベビーマッサージの効果を客観的に測定するために、生理学的および生化学的指標が用いられます：

唾液アミラーゼの測定値の基準：

唾液コルチゾール：ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの分泌量を測定。

2009年から2018年までの複数の研究によって、ベビーマッサージがママの育児不安やストレスを軽減し、リラックス効果をもたらすことが確認されています.

2009年の研究：ベビーマッサージを体験したママは、体験していないママよりも育児不安やストレスが低かった。
2011年の研究：ベビーマッサージを行う前と後で、ママの不安やストレスが大幅に減少し、リラックスできることが確認されました（STAIの状態不安得点、POMSの緊張、抑うつ、怒り、疲労、混乱得点を低下、唾液アミラーゼ・脈拍の低下、体表面温度の有意な上昇）。
2016年の研究：ベビーマッサージを行うことでママのポジティブな感情が増加。
2018年の研究：ママの緊張や疲労が減少。

ベビーマッサージの心理的効果：
ベビーマッサージによって赤ちゃんのストレスホルモンであるコルチゾールが低下し、副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られることが報告されています。マッサージ後60分で唾液コルチゾールが有意に低下。

ベビーマッサージの身体的効果：
ベビーマッサージにより、赤ちゃんの皮膚の水分量が増加し、便の調子が良くなり、寝つきが良くなることが報告されています。研究では、ベビーマッサージ後に赤ちゃんの肌の水分量が増えたことが確認されています。

6ヶ月間ベビーマッサージを行った赤ちゃんは、社会性や認知・適応、言語・社会の発達が進んだことが確認されています。

ベビーマッサージを通じて、母親の育児自信が向上し、母と児の愛着形成が促進されることが報告されています。ベビーマッサージは、親子の信頼感を育む効果もあるとされています。

1ヶ月間続けてベビーマッサージを行うことで、心拍数や唾液コルチゾールが低下し、ストレス軽減効果が持続することが示されています。

これらの研究結果から、ベビーマッサージは母親と赤ちゃんの両方に多くの良い影響をもたらすことがわかります。育児中の親御さんにとって、ベビーマッサージはストレス軽減や愛着形成に非常に役立つ方法です！

ベビーマッサージを日常に取り入れることで、親子の絆が深まり、より豊かな育児生活が送れることでしょう。